■2005.03.29(Tue)
ミニ四駆はまっすぐな奴なんだよ。
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今日は比較的元気いっぱいで家の仕事をしてました。
東京は曇天模様が続いているので、「イギリスっぽい!」と勝手に思いこんで、 イギリス人を倣って、あたたかい紅茶を飲みまくってます。 イギリス人が紅茶を飲みまくるのは、曇天による偏頭痛を解消するためと、思索にふけるためのような気がします。
茶を飲みながら↓下の日記で自分がなぜミニ四駆にハマらなかったのかを考えたら、 かつての苦い思い出を思い出した。そうだあのせいに違いない。
小学校4年くらいの頃でしょうか。男子にはミニ四駆が大ブームでした。 私が大勢と一緒に遊びに行った男の子の家にも、ご自慢のミニ四駆がありました。
私はそれを興味津々でながめて、手にとって、皆がいる方に向かって走らせてみたのです。 ミニ四駆はモーターがついているので実に正確に、凄い速さでひたすら直線に、部屋を横切って走っていきました。
誰かが私が走らせたミニ四駆を止めてくれるかと思ったのですが、 ミニ四駆は皆をすりぬけて、一直線に窓の方向に走っていきました。 未だに覚えていますが、そのミニ四駆は一瞬のうちに、床までたなびいているカーテンに吸い込まれたように見えました。
「あ・・・ 外に出た!」
持ち主の男の子が悲鳴をあげました。 その部屋は二階で、しかも知らなかったのですが窓が開いていて外はバルコニーで、バルコニーの欄干は下に少しすき間があったのです。 つまりミニ四駆はえんえんと一直線に走って行って、部屋を飛び出し、バルコニーを飛び出し、階下に落ちたのです。
あわててバルコニーに出て下を眺めると、ミニ四駆は落下地点でコナゴナになっていました。 モーターだけが空虚にガーガーと回り続けていました。
半泣きになってしまった男の子にはもう、ひたすらに謝りに謝りましたが、 それよりもショックだったのは、ミニ四駆がまっすぐに走ったということです。
「ミニ四駆にはどんな下等生物だって備えてるはずの、自己防衛本能がない!」
・・・当時はそんな言葉では考えなかったと思いますが、 今にして思うと、当たり前であるそのことがすさまじくショックだったのです。
赤ん坊だって、自らバルコニーから落下したりしないでしょう。 生き物のような動きをしていても、ミニ四駆は生き物ではないということを心底悟ったのでした。
以来、その男の子への申し訳なさともあいまって、 昔から苦手だった、モーターやエレベーターの「ガーガー」という規則的な音にはますます嫌悪感を抱くようになりました。
あれさえ無ければもう少し、数学や電気工学にも興味をもっていたのかも。 人生とは、ささいなきっかけで抱きがちな苦手意識をもたなかったことに感謝する場であるのかもしれません。
=== 「おじゃる丸」に出てくる謎生物(ホタル?) | | | |